グリーンホール編

 サリサリニャーマの洞窟から出た時、ジェロニモは彼女の記憶をそのまま話してくれていた。彼は彼女の恋人の生まれ変わりだったのだろうか…。それとも…。

 彼女はある意味、気の毒な女性だった。大昔、宇宙船が壊れ、それからずっと独りぼっち。僕はその状態になった時に耐えることが出来るだろうか。嫌、出来る筈がない。今の僕では耐えることすら出来ないだろう。今の僕には家族というべき仲間がいる。その為、それが弱さになっていると自覚している。